【消費税】消費増税2019年10月に再延期へ

安倍晋三首相は5月28日、来年4月に予定する消費税増税10%への引き上げについて、2019年10月まで2年半再延長する意向を固め、麻生太郎副総理兼財務大臣ら政権幹部に伝達したそうです。


安倍内閣では、この消費税増税の先送りを6月初旬頃までに正式発表する予定で動いています。一部の出席者が2年半もの長い先での再延期という方針に難色をしめしており、最終的な調整をすすめられています。
 
当初の予定では2017年4月に消費税を10%に引き上げるはずでしたが、結果その増税環境を整えられなかったのは「アベノミクスの失敗」と野党が指摘して攻めてくるのは免れないでしょう。与党内ですら、財政規律重視の観点から予定通りの引き上げをするべきだとの声も根強くあります。


安倍首相は三重県で開いた伊勢志摩サミットでの議論をふまえ、率先して政界経済へ貢献する姿勢を示唆していて、内需拡大の障害となるかもしれない増税は先送りにする必要があると判断したようです。


実は2014年の11月、安倍首相は増税延期を発表した際に、「再び延期することはないと断言する」とはっきりと明言していました。そのあと、「リーマンショックや東日本大震災級の事態が発生しない限り再延期はしない」と繰り返してきました。


実際に今年の4月14日熊本地震が発生しましたが、現在の経済状態は安倍首相が発言した状況には該当しない、との見方が専門家からも出ています。果たしてこの消費税再延期が凶と出るか吉と出るか、注意深く経済の動向を見守りましょう。